セッション
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あなたのスピーチが世界を変える
佐々木 繁範 氏(ロジック・アンド・エモーション代表)
2. はじめに:スピーチにおける「ストーリー」とは
みなさまこんにちは。佐々木でございます。声、大丈夫ですか(会場の最後尾に座る参加者に笑顔で配慮)、はい、それではマイクなしでさせていただきます。中田さんがとても上手に私のことをご紹介くださり、すばらしい導入をしてくださったおかげで、私に対するみなさまの視線があたたかい。もっと堅苦しくてキツイ視線にさらされるような講演会も多いのですが、今日はこのようにアットホームでカジュアルな雰囲気の中でお話しさせていただくこと、まずは中田さんに感謝申しあげたいと思います。 さて、今日、私がみなさまにお伝えしたいことは、スピーチにおける「ストーリーの力」についてです。私たちは、主観ではなく、客観で語ることを身につけつけることを社会的に求められ訓練します。小学生の頃は誰もが思ったことをそのまま作文して「読書感想文」などを書いていました。大学生になると「論文」を書くようになります。そして会社に入ると「レポート」を書くようになる。例えば、調査レポートなどでは、主観を排して事実のみを論理立てて述べ、客観的に分析するような文章を書くことが求められる。 会社に提出する調査レポートはそれでいいのです。しかし、本当に伝えたいことがあって、何かを動かしたいときに求められるのは、どんなストーリーテリングでしょうか。「僕はこんな経験をしてきた、そしてこんなことを学んだ」「僕はこう思う、みんな、これやろうぜ!」こんな風に語りかけますよね。「分かりやすく論理的に説明して説得させること」と、「伝えたいことによって人の心を動かし、人々の行動を変えていくことは、明らかに違うものなのです。 → 次のページ「3. ストーリーを語ること:私のストーリー」 |