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日菓のしごと、きょうの和菓子話  日菓
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甲斐:今日のゲストは日菓さんです。まずは自己紹介をお願いします。

内田:日菓の内田美奈子です。今日はこんなにたくさん来ていただいて、ありがとうございます。

杉山:杉山早陽子です。どうぞよろしくお願いいたします。

甲斐:それでは、早速なんですが、お二人のお話の前に、実演を見ていただこうと思います。お菓子をもって来ていただいています。

杉山:はい、よろしくお願いいたします。後ろの方、見えますか?
まず、和菓子には生菓子と干菓子があります。今から見ていただくのは、干菓子の一つで、「琥珀(こはく)」と呼ばれるお菓子です。寒天とお砂糖と水だけでつくります。105℃でよく練って、一日おくとこのような塊になります。切り口の表面は透明です、しばらく時間が経つと、すりガラスみたいになります。業界用語で「しゃる」と言うのですが、砂糖の結晶化です。他の和菓子にはない、しゃりっとした独特の食感になります。

クッキーの型などでも簡単に形をとることができます。この季節なら、例えば鮎とか。いろんな色をつけることもできます。今日は、みなさまにこの琥珀のお菓子をお土産にお持ちしていまして、「あじさい」という銘です。野菜の面取りのように、角をカットしてあじさいに見立てています。最後の仕上げの時にさっと色をつけています。この照明の下では見えにくいかもしれませんが、朝の光に透かしてみていただくと紫色がほんのり見えて、「あ、ほんとにあじさいだ!」と思っていただけるのではないかと思います。

いま、この琥珀の塊の表面は、こんな風に透きとおっていますが、トークが終わる頃には、カットした切り口が白く濁ってくると思います。その変化を皆さんに見ていただこうと思います。

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