セッション
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植物から但馬を見てみると 菅村 定昌 氏
3. 但馬の植物
但馬には豊かな自然がありますが、それは、豊かで多様な景観があるからです。それぞれの景観の場所にはその景観固有の生きものや植物が生きています。
ザリコミ、キビシロタンポポ、モミジカラマツなど近年新たに発見された種もまだまだあります。中にはイソスミレ、ウスゲチョウジタデなどのように兵庫県の植物を一覧している『兵庫県産維管束植物』には記載されていないにもかかわらず他の文献には記載されていたようなものもありました。これは植物を研究していてもいろいろな分野があって、横のつながりを欠いていて起きたことです。調べてみると確かにあり、標本になりました。 最近、兵庫県新産とか再発見とかの種を複数発見されているのはIさんです。もともと植物に関心のなかった人ですが、定年退職後の趣味で植物の写真を撮られるようになりました。但馬の自然がまだ豊かであり、毎日、山に入り続けると思わぬ発見ができるという実例です。 遭難しても誰も絶対来ないような深い山の崖を上って多くの稀産種を見つけてこられるMさんもおられます。人のまず行かないような所は各地に残っているので、兵庫県新産種はまだまだ出てきそうです。 → 次のページ
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